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2019年、マランツの「今日まで、そして明日から」


 

マランツ サウンドマネージャー 尾形好宣

マランツにとって2018年はどんな年だったのか。そして2019年はどんな年になるのか。
昨年の振り返りと今後の展望について、サウンドマネージャー尾形好宣に聞きました。

 

2018年は高級モデルが充実した年だった

●2019年の初めてのマランツブログなので、今回は昨年のことと、今年の展望についてうかがいたいと思います。2018年はマランツにとってどんな年だったのでしょうか。

尾形:マランツとしては65周年でした。ただ「65周年」はちょっと中途半端なので、アニバーサリー的なことはやりませんでしたが(笑)。発売した製品としては、高級モデルが充実した年となりました。Hi-Fi製品としてはマランツHi-Fiのフラグシップモデルである「10シリーズ」の弟モデルとなるSA-12、PM-12の「12シリーズ」を発売しました。

またAVアンプでは新たなフラッグシップモデルとなるプリアンプAV8805を発売しました。そして年末にはAV8805のペアとなる7チャンネルのパワーアンプMM8077を200台限定という形でリリースすることができました。


↑マランツの新たなAVアンプのフラッグシップモデル「AV8805」


●AVアンプのフラッグシップモデルAV8805は、他社に先駆けてハイレゾのイマーシブサウンドである「Auro-3D」や「IMAX Enhanced」に対応していましたね。

尾形:はい。Auro-3DやIMAX Enhanced、eARCへの対応で先進的な部分がアピールできたと思っています。フラッグシップモデルとして音質が最も重要なのは言うまでもありませんが、同時に幅広いフォーマットに対応していることも大事なポイントだと思います。

一方で一体型のAVアンプではNRシリーズという薄型のAVレシーバーを出しています。このモデルは毎年モデルチェンジをしていますが、2018年に発売したNR1609は、AVアンプの売上ランキングで一位を獲得しました(2018年7月~12月 GfK Japan調査)。

●モデル単位で言えば、全AVアンプの中で一番売れた、ということですか。スゴイですね。

尾形:薄型のAVアンプはほかにもありますが、NRシリーズは「薄型ながら、音質においても機能においても妥協しない」というコンセプトで、デザインを変えることなく10年以上やってきました。

そして2、3年前ぐらいからは月によっては1位を獲るようになり、昨年のNR1609に関しては、発売以来、品薄だった時期を除けばずっと1位でした。過去10年かけて改良を重ねてきて、ついに今、花開いたというところです。苦節10年と言いましょうか(笑)、長い間やってきたことが報われた気がしています。


↑モデル別のAVンプの売上ランキングで1位を獲得したNR1609

 

2018年の苦労した思い出は、「12シリーズ」の音作り

●マランツのサウンドマネージャーとして、2018年で一番苦労したことはどんなことですか。

尾形:個人的に言えば、12シリーズのサウンドチューニングが一番大変でした。フラッグシップモデルの10シリーズは、アンプもCDプレーヤーもそれぞれ定価は60万円ですが、それに肉薄する音質を目指しました、とはいえ、12シリーズはアンプもCDプレーヤーも定価が30万円ですから、パーツにかけられる予算が 10シリーズの半分程度しかありません。

その制約の中でどこまで音質を向上できるか、がテーマでした。おかげさまで12シリーズも好調で、音質面も良い評価をいただいています。


↑「12シリーズ」のスーパーオーディオCD/CDプレーヤーSA-12(上段)、プリメインアンプPM-12(下段)


●ちなみにフラッグシップモデルの10シリーズと12シリーズでは音作りの方向性が違うのでしょうか。

尾形:兄弟モデルの位置づけなので、基本的には同じです。機能面ではCDプレーヤーで言えばSA-10はバランス出力を持っていてSA-12はバランス出力がない、というような明確な違いがあります。

一方でプリメインアンプに関してはちょっと音の傾向が異なります。PM-10はフラッグシップモデルなので、理想を追求した、ある意味かなり尖った音作りをしました。目指したのは「音の透明感」、「澄んだ音」、「クリア」といったイメージの音です。「スピーカーで良い音楽を聴いているなあ」という感じではなくて、目を閉じれば、あたかも目の前で演奏している音を生で聴いているようなサウンドを突き詰めました。スピーカーに関してもB&Wと組み合わせた時に最高の音がする、ということを想定したサウンドチューニングとなっています。

それに対してPM-12はより多くの人にいい音を楽しんでもらえるように、もう少し幅広い音作りをしています。またスピーカーに関してもB&W以外と組み合わせた場合でも、いい音で鳴るようにチューニングしました。

 

マランツの2019年は、ネットワークの年になる

●それでは、今年のお話をうかがいます。2019年のマランツは、どうなるのでしょうか。

尾形:昨年はオーディオマニア、ハイエンドのお客様向けの製品が多かったわけですが、マランツは高級品だけを提供するブランドではありませんから、今年はエントリー層から上級者まで幅広いお客様に喜んでいただける製品づくりを行っていきます。

●ということはビギナー向けの製品もあるのでしょうか。

尾形:新製品に関して現時点で具体的なご紹介はできませんが、ネットワークの機能に関しては、昨年までの間に新世代のネットワークオーディオのプラットフォームである「HEOS」のモジュールを積んだ製品が拡充されてきており、今年でマランツのネットワークエンジンの世代交代が完了する予定です。

さらにこれまでにマランツでは発売していなかった新しい切り口のネットワーク対応製品の発売も予定しています。

●マランツ製品のネットワーク機能が強化されるわけですね。

尾形:そうなります。ネットワークエンジンが代替わりすると、再生できるファイルフォーマットの幅が広がりますし、対応するストリーミングサービスの種類も増加します。またAmazonの音声サービス「Alexa」によるボイスコントロールにも対応して使いやすさも向上します。

今までネットワークオーディオというと、自宅のネットワーク上のストレージにあるハイレゾ音源を聴く、といった使い方が主で高音質を追求したものでしたが、これからはSpotify、Amazon Music、AWAなど、様々なストリーミングサービスを通して世の中にあるほとんどの音楽を簡単に聴くことができるようになります。




●ネットワーク機能の強化の背景には、リスニングスタイルの変化があるのでしょうか。

尾形:すでにアメリカではCDはほとんど売れなくなっていて、ストリーミングが最大のシェアを占めています。世界で一番CDが売れている国は日本で、2番目がドイツなんですが、そのドイツでも昨年(2018年)、CDの売上をストリーミングが上回りました。

それが世界の趨勢ですから、日本でも将来そうなると予想されます。ただHi-Fi好きのお客様はCDを愛していらっしゃいますし、今後も多くの新譜が発売されていくと思いますので、私たちはこれからもCDプレーヤーを積極的に開発していきます。一方でリスニングスタイルの多様化はすすみ、Hi-Fiの分野でもストリーミングサービスを通して音楽を聴く機会が増えてくるのではないでしょうか。

このようなトレンドに対して、マランツらしい形で最適な機能や製品を積極的にご提案していきたいと思います。

 

「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ2019」ではHi-Fiとホームシアターのデモンストレーションを実施


↑オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ2019 http://audiofesta.nagoya


●2019年の幕開け早々、名古屋でオーディオショーが開催されますが、どんなものが展示されるのでしょうか。

尾形:「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ2019」というオーディオイベントが2月16日、17日に名古屋国際会議場で開催されます。昨年の11月には東京インターナショナルオーディオショウやオーディオセッション・イン・大阪が開催されましたが、展示の規模でいえば、マランツとしては名古屋のショーが最大です。会場が広いので、Hi-Fiもサラウンドもしっかりとデモンストレーションが行えます。

●「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ2019」ではHi-Fiもホームシアターも含め、じっくりとマランツサウンドが体験できるわけですね。

尾形:はい。今年はD&Mでルーム1とルーム2に分けて、Hi-Fiの部屋とホームシアターの部屋を作る予定です。Hi-Fiルームでは10シリーズと12シリーズの両方を設置し比較できるようにします。ホームシアターの部屋ではフラッグシップモデルのAV8805とMM8077でAuro-3Dを含めたデモンストレーションを行います。Auro-3Dはなかなか試聴できませんので、ぜひこの機会にご体験ください。お待ちしています。


これからのマランツの方向性が垣間見えた、2018の総括と2019への展望、いかがだったでしょうか。

2月16日(土)、17日(日)開催の「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ2019」にも、ぜひご来場ください!

2019年2月12日

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