12 Original Special Edition新製品発表会レポート

 

12シリーズの潜在能力を限界まで引き出した日本国内専用モデル 「12 Original Special Edition」(2月下旬発売予定)が発表されました。 今回は発表に先駆けてディーアンドエムホールディングス本社で開催された12 Original Special Edition新製品発表会の様子をレポートします。

 

マランツの中核モデルともいえる12シリーズは、フラッグシップモデルである10シリーズに搭載された先進のテクノロジーを半分の価格で実現するというコンセプトで開発され、高い評価を得ているモデルです。新製品発表会では、OSEの成り立ち、そして12 OSEとはどんなモデルになのかについて、国内営業本部 マーケティング担当 高山健一がプレゼンテーションを行いました。 


マランツにおけるOSE(Original Special Edition)とはなにか


高山:みなさま、本日はプリメインアンプ「PM-12 OSE」およびスーパーオーディオCD / CDプレーヤー「SA-12 OSE」の発表会にお集まりいただきありがとうございます。

マランツはこれまでSpecial Edition、あるいはOSE(Original Special Edition)という品番がついた製品をリリースしてきました。国内では1992年のPM-99SEにはじまり、直近では2016年にSA-14S1SE、PM-14S1SEというモデルをリリースしています。

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↑ディーアンドエムディーアンドエムホールディングス本社で開催された新製品発表会の様子

高山:個々のモデルによって実際の手法は異なりますが、マランツにおけるスペシャルエディションとは、潜在的なパフォーマンスが高いモデルをベースにサウンドマネージャーが徹底的に手を入れ、そのパフォーマンスを最大化した製品と言えるでしょう。


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12シリーズをベースとしたOSEが開発された理由


高山:今回のOriginal Special Editionのベースは12シリーズです。12シリーズは、マランツのフラッグシップモデルである10シリーズに搭載されたコアテクノロジーを継承しながら価格を半分に抑えることを目指したモデルでした。プリメインアンプのPM-10、スーパーオーディオCD / CDプレーヤーのSA-10ともに希望小売価格60万円のモデルですので、12シリーズは30万円という価格をターゲットに開発されました。

おかげさまで12シリーズはマランツのHi-Fiコンポーネントの中核を担うモデルとして高い完成度を実現し、多くの方からご好評をいただいています。

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スーパーオーディオCD / CDプレーヤー「SA-12 OSE」(左)とプリメインアンプ「PM-12 OSE」(右)

高山:ただ12シリーズの開発においては、価格を30万円に抑えるという大前提があったため、パーツ選択では常にコストと性能のバランスを意識せざるを得ませんでした。

そのため12シリーズが発売された直後から「コストの制約を設けずに12シリーズというプラットフォームが持つポテンシャルを最大限に引き出した製品」というコンセプトでスペシャルモデルの検討が開始されました。ほどなくしてサウンドマネージャーである尾形が主導する形で本格的な開発がはじまり、ついに本日12 Original Special Editionの発表となったわけです。


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↑国内営業本部 マーケティング担当 高山健一

高山:12 OSEの目標は、12シリーズの優れた基本設計、回路構成をベースとしながら音質向上の可能性を徹底的に追求し、そのパフォーマンスを限界まで磨き上げることでした。つまり12シリーズの音質傾向を変えることはせず、とことんクオリティを高めた特別な製品、それが12 Original Special Editionです。 


12 OSEは銅メッキシャーシと5mm厚のトップカバーを採用


ここからは技術的な内容となることから、マランツ サウンドマネージャーの尾形好宣がプレゼンターを務めました。

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↑マランツ サウンドマネージャー 尾形好宣

尾形:ここからは12 OSEにおける変更点を具体的にご説明します。

基本的なデザインは12シリーズを踏襲していますが、外装はより豪華なものになりました。12 OSEでは銅メッキシャーシ、5mm厚のアルミトップカバー、アルミ無垢材から削り出されたインシュレーターを採用しています。これらは10シリーズと同等のもので、12シリーズではコストの制約により断念せざるを得なかったものです。

たとえば銅メッキシャーシですが、これはリアパネル側から見ていただくとよくわかっていただけると思います。

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↑SA-12 OSEのリアパネル。シャーシに銅メッキが施されている。

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↑SA-12のリアパネルは、通常の黒の塗装となっている。


尾形:銅メッキにはどんな効果があるのか、と申しますとS/N感が向上します。ノイズが少なくなることで、いわゆる「静けさ」の表現が大幅に向上しました。

また天板ですが、スチール製から5mm厚のアルミ製に変更しました。通常試聴室で音質評価するときには、パーツの交換が行いやすいように天板を開けた状態で試聴しています。そして音決めが終わったところで天板を取りつけるんですが、天板を取りつけて改めて聴いてみるとスッと音場が小さくなってしまうことがあります。このような音質変化を最小限にし、圧迫感がなく広い音場が実現できるのが非磁性体であるアルミ製のトップカバーです。

室内, 壁 が含まれている画像  自動的に生成された説明 ↑PM-12 OSEの5mm厚のアルムトップカバー。斜めにカットされており天板の厚みがわかる

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↑PM-12の天板トップカバー。スチール製の天板が使われている。


尾形:またインシュレーターもアルミダイキャストからアルミ削り出しに変更しています。削り出しのソリッドなインシュレーターも振動の抑制に大きな効果があり、よりS/N感、透明感の高いサウンドを実現しています。 


12シリーズの音質キャラクターは変えずにクオリティを向上させる


尾形:回路に関しては、抵抗を変えることで音質のチューニングを行いました。コンデンサーを変えることも試したのですが、サウンドキャラクターが大きく変わってしまいました。この音では12シリーズの音ではなくなってしまうと考え、あえてコンデンサーは変更せずに、抵抗をグレードの高い金属皮膜抵抗に置き換えてサウンドチューニングを行いました。


↑新製品発表会の資料より

尾形:製品個別の特長を少しご説明します。スーパーオーディオCD / CDプレーヤー「SA-12 OSE」の特長はSA-12から継承したマランツ独自のオリジナルD/Aコンバーター「MMM」が大きな特長です。MMMは高品位なパーツを組み合わせたディスクリート構成のD/Aコンバーターを搭載した回路です。D/Aコンバーターは通常は市販のICチップを使いますが、マランツの高級機では自ら理想とするサウンドを実現するために、厳選したパーツを用いてD/Aコンバーターを組み上げています。

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SACD /CDプレーヤー
SA-12 OSE


↑新製品発表会の資料より

尾形:プリメインアンプのPM-12 OSEに関しては、PM-12 譲りの「アナログアンプとスイッチングアンプの融合による進化」が最大の特長です。小型で高品位、かつ高出力のスイッチングアンプを使用することで、従来のプリメインアンプの枠を超えたアナログプリアンプステージを実現しています。

 

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プリメインアンプ
PM-12 OSE

尾形:従来のアナログアンプは部品点数も多く、発熱量も大きいため大型のヒートシンクなども必要となり、筐体内でパワーアンプ部分の体積が大部分を占めていました。しかしパワーアンプ部に小型のスイッチングアンプを採用することで、より大きなスペースを使ってプリアンプを構築できるようになりました。またプリアンプには完全に独立したプリアンプ専用電源回路が用意されており、パワーアンプに影響されない安定動作を実現しています。

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↑新製品発表会の資料より 


マランツ試聴室で12シリーズと12 Original Special Editionを比較試聴


発表会の後半は、マランツの試聴室に移って実際に12 OSEのサウンドを試聴しました。最初にサウンドマネージャーの尾形が、再生音源の説明をします。

 

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↑マランツ試聴室に移動しての比較試聴

尾形:では12シリーズと12 OSEシリーズの試聴比較をしていただきます。試聴はピアノ、弦楽器、そして女性ボーカルを聴いていただきます。注目していただきたいのは空間表現、そして音の響きがぐんと良くなっているはずですので、そこをご確認ください。

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↑同一の環境で12シリーズと12 OSEシリーズの比較検聴を行いました

試聴はまずSA-12+PM-12のシステムで試聴し、つぎにSA/CDプレーヤーをSA-12 OSEに交換、そして最後にプリメインアンプをPM-12 OSEに交換した12 OSEシリーズで試聴するという手順で行われました。12 OSEの音場の広さ、そしてピアノや弦の音の消え際の余韻などのきめ細かさと背景の静けさは一聴するだけで感じられるほどでした。
美しく輝く銅メッキのシャーシや高い品位を感じさせる天板、そしてなにより「Original Special Edition」の名に相応しいサウンドをぜひお近くのオーディオ専門店やイベントでお確かめください。


2020年2月25日