NR1711はどこが進化したのか?


マランツのAVレシーバーのベストセラーNRシリーズから、ニューモデル「NR1711」が登場しました。話題の4K/8K、サラウンド放送のMPEG-4 AAC、映像のダイナミックレンジを拡張するHDR10+などに対応し、音質もさらにグレードアップしています。フィーチャー満載のNR1711について、その進化ポイントをマーケティング担当の高山健一に聞きました。

国内営業本部 マーケティング担当 高山健一

スリムデザインAVサラウンドレシーバー NR1711



そもそもNRシリーズとはなにか


●NRシリーズは毎年少しずつグレードアップしていますね。今回はニューモデルNR1711のグレードアップポイントについて教えてください。

高山: NR1607(2016年)、NR1608(2017年)、NR1609(2018年)、 NR1710(2019年)と少しずつ機能や音質をグレードアップしながらニューモデルを発売してきました。そして今回のNR1711のグレードアップですが、今回はすごいです! 最大のトピックは8K対応ですが、ほかにもいろいろありますし、音質面での進化もあります。今回はそのあたりをご説明させていただきます。

●よろしくお願いします。ではまずNRシリーズの特長について教えてください。

高山:AVアンプのマーケットは成熟していましてあまり大きな動きはないのですが、その中でマランツのNRシリーズは例外的に大きな伸びを示しています。

↑NR1711発表会資料より

その理由ですが、ひとつにはNRシリーズの最大の特長である高さ105mmの薄型筐体があると思います。大型のAVアンプに比べてテレビの横に置きやすいですから。

高山:一方で、NRシリーズが特に高く評価されたのは”薄いから”だけではありません。それは薄型タイプだからといって妥協しない、音や機能へのこだわりだと思います。その点が高く評価されているのではないかと思っています。

●NRシリーズは「ホームシアターをはじめる方に最適なAVアンプ」ということでしょうか。

高山:もちろんホームシアターを始めるかたにもおすすめですが、実は私たちは必ずしも「NRシリーズ=ホームシアター」とは捉えていません。むしろホームシアターも含めた、あらゆるオーディオソースに対応できるリビングのセンターに置かれるアンプだと思っています。
たとえば現行モデルのNR1710の使われ方を見てみますと、同価格帯の大型のAVアンプはほとんど5チャンネル以上のホームシアター用に使われているのに対し、NR1710は約1/4の方が2チャンネルのステレオ再生で使われていることがわかります。

↑NR1711発表会資料より

●たしかにNR1710はホームシアター用というより多目的に使われている印象ですね。

高山: NRシリーズはAVアンプですから、ホームシアターも楽しめますし、最新のイマーシブオーディオが再生できる高い能力も持っていますが、映画のためだけのアンプではないということが、このデータからもわかります。 現在多くのご家庭にはテレビだけでなく、Blu-rayレコーダーやApple TVなどのストリーミングデバイス、ゲーム機がありますし、またリビングでスマホやタブレットの音楽を聴いて寛ぐ方も多いと思います。NRシリーズなら、それらのどの機器にも簡単に接続できますし、マランツならではのクオリティの高いサウンドで再生できます。

↑NR1711発表会資料より


NR1711の進化、その3つのポイント


●NRシリーズの最新モデルNR1711にはどんな特長があるのでしょうか。

高山: NR1711のポイントは3つあります。1つめは「最新サラウンドフォーマット対応」、2つめが「8K対応」、そして3つめは「新世代のゲーミングフォーマット対応」です。

●まず最新サラウンドフォーマットへの対応について、教えてください。

高山:ここ数年で水平方向だけでなく垂直方向、つまり左右でなく上下からも音に包まれる「Dolby Atmos」「DTS:X」といったイマーシブオーディオとも呼ばれるサラウンドフォーマットが出てきています。NR1711はこれら最新フォーマットに対応していますし、実際に天井にスピーカーを設置しなくても3Dサウンドを手軽に体験できるバーチャルサラウンドテクノロジーの「Dolby Atmos Height Virtualizer」、「DTS Virtual:X」にも対応しています。

↑NR1711発表会資料より

高山:さらにもうひとつポイントがあって、8Kとも関係するのですが2018年からNHKが新4K 8K放送を始めています。その放送の音声配信で使用されているフォーマットがMPEG-4 AAC(ステレオ、5.1チャンネル)です。放送開始以来、紅白歌合戦やウィーンフィルのニューイヤーコンサートなど、さまざまな魅力的な番組がこの新マルチチャンネルフォーマットで放送されています。4K/8K放送を受信できる方にとっては魅力的なアップグレードではないでしょうか。

●次に8Kについてはどうでしょうか。

高山:8Kに対応したHDMI入力端子を1系統搭載し、8K/60pおよび4K/120p映像信号のパススルーに対応しています。8Kによって画素数が4Kの4倍になり、画質はさらに細密になりました。

↑NR1711発表会資料より

高山:ただこの8Kだけをとりあげると、単に画素数の問題に聞こえますが、実際は8Kと同時に映像のダイナミックレンジを拡張するHDRについても「HDR10+」と「Dynamic HDR」などの最新技術に対応しました。それらの機能により、画素数、色彩、明度などあらゆる面で画像の表現力が従来より増しています。


NR1711のゲーミングフィーチャー


●3つめの「ゲーミング用のフィーチャー」は、今までのマランツのAVアンプではあまり聞かなかった言葉ですね。

高山:ゲームはいま、非常に盛り上がっていますが、これまでゲームとAVアンプってあまり親和性がなかったんです。ゲームは大まかにいうと2種類に分かれていて、パソコンとディスプレイでプレイするPCベースのものと、PS4などのようにテレビにつなげて楽しむ家庭用ゲーミングコンソールがあります。パソコン用のゲームに関しては非常にハイスペックなパソコン、モニターを使うものがあります。一方で家庭用ゲーミングコンソールはリビングでみんなと楽しむ感じですよね。ところが今後はPS5などのゲーミングコンソールでも超ハイスペックなものが発売されるようです。

NR1711は、それらが新たに対応している「VRR(Variable Refresh Rate)」、「QFT(Quick Frame Transport)」、「ALLM(Auto Low Latency Mode)」などの新しいゲーミングフォーマットを搭載しているんです。TVとゲームが新フォーマットに対応していても、間にはいるAVアンプが非対応であれば新フォーマットは稼動しませんので、これらのフォーマットに対応することはとても重要だと思います。

↑NR1711発表会資料より


HDMIやネットワークオーディオの音質を改善


●今うかがった「サラウンド」「8K」「ゲーミング」の3大フィーチャーに隠れていますが、NR1711を試聴した時に音質面でもかなり進化をしていると感じました。

高山:ありがとうございます。派手なフィーチャーに隠れがちですが、NR1711は音質面でもかなり磨きをかけています。特に今回重きをおいたのがHDMIとネットワークオーディオにおける音質向上です。非常にコストパフォーマンスのいいモデルだけに、設計側としてはかけられるコストに制約はありますが、これまでに蓄積された様々なノウハウを使って音質改善を図っています。

↑NR1711発表会資料より

●具体的にはどんなことで音質改善を図ったのですか。

高山:まずNR1711専用にブロックコンデンサを専用開発しました。その他にも部品や回路、電源、パターン、ネジの選定、トップカバーの取りつけ方など、地道ですが全面的なブラッシュアップを行い、明瞭度や音ヌケが向上しています。
特に今回8K対応したこともあり、デジタル入力、具体的に言うとHDMIを経由した音、そしてHEOSモジュールを介したSpotifyやAmazon Music HDなどのネットワーク音源などがより高音質でお楽しみいただけるようになりました。

↑NR1711発表会資料より

●定額音楽配信サービスで音楽を楽しむ方が増えていますから、デジタル入力のメリットも大きいですね。

高山:そう思います。リビングのコントロールセンターとして、8K、サラウンド、ゲーミング、音質とポイントがたくさん詰まったNR1711です。ぜひ一度、そのサウンド、実力、そしてデザインを店頭でお確かめいただきたいと思います。

ベストセラーのNRシリーズですが、8K対応、ゲーミングフィーチャーといったメジャーな進化だけでなく、緻密な音質面でのブラッシュアップなど、細部にわたってのグレードアップを遂げていること、おわかりいただけたでしょうか。スリムなボディに凝縮された多彩な機能と高音質を、ぜひ店頭でお確かめください。

2020年9月18日