立体音響再生の理想を追求した「Special Edition」
価格の制約を取り払い、PM-14S1のポテンシャルを最大限に引き出すサウンドチューニング
電流帰還型プリアンプ
ハイスピードでチャンネルセパレーションに優れたプリアンプ
コンスタント・カレントフィードバック・フォノイコライザー(MM/MC対応)
低域から高域までサウンドキャラクターが変化しない理想的なフォノイコライザー
フルディスクリート・V/Iサーボ・パワーアンプブロック
高いスピーカー駆動力を誇る高速電流帰還型パワーアンプ
強力な電源回路
優れた瞬時電流供給能力を支える電源回路
銅削り出しスピーカーターミナル「SPKT-100」
再生音に力強さと安定感をもたらす新開発スピーカーターミナル
その他の機能
立体音響再生の理想を追求した「Special Edition」
マランツサウンドの真髄の一つである立体音響再生の理想を追求し、ステレオシステムにおける空間表現能力を限界まで高めるために、Special Editionにはサウンドマネージャーによる特別なチューニングが施されています。SA-14S1SEにおいては、ディスクからのデータ読み取り精度の向上をテーマにメカエンジンに追加の振動対策を施すなど、SA-14S1が秘めていたポテンシャルを最大限に引き出すサウンドチューニングを行っています。また、磁性体である鋼板のトップカバーの影響を抑え、より開放的なサウンドを得るためにPM-11S3と同様の5mm厚のアルミトップカバーを採用。インシュレーターもアルミダイキャストからアルミ削り出しに変更しチューニングを行っています。
HDAM®-SA2を使用したCD専用の入力バッファーとその他のライン入力用の入力バッファーを搭載しました。バッファーアンプによって入力信号を低インピーダンス化することで、L/Rチャンネル間、および各入力ソース間の相互干渉を防ぎ、信号を忠実に伝送します。超ハイスルーレートを誇るHDAM®-SA2、HDAM®-SA3を各回路に使用することにより、ハイスピードで超高域に至るまで優れたチャンネルセパレーションを備える電流帰還型プリアンプを実現しています。さらに、音質チューニングのために、ボリュームアンプ初段のHDAM®-SA3の素子として、低歪みでS/Nに優れ、リニアリティの良いフェアチャイルド・セミコンダクター社のトランジスタを採用しています。
MICRO ANALOGSYSTEMS社のボリュームコントロールIC「MAS6116」とHDAM®-SA2、HDAM®-SA3を用いたハイスピードな電流帰還型アンプ回路で構成された、デジタル制御の可変ゲインアンプによってボリュームを高精度に調節する「リニアコントロール・ボリューム」を搭載。アナログボリュームで問題とされる連動誤差は極めて小さく、空間表現力の向上に大きく貢献しています。ゼロクロス検出によるゲイン切り替えにより、ボリューム操作時にクリックノイズが発生することもありません。加速度検出システムにより、ゆっくり回すと0.5dBステップで高精度に、早く回すと俊敏に音量を調節することができます。可変抵抗体を使用していないため、ボリュームパーツの経年劣化に伴う音質の変化もなく、長期にわたり安心して使うことができます。さらに、F.C.B.S.(Floating Control Bus System)により最大4台までPM-14S1(PM-14S1SE)のボリュームを連動させることができます。複数台のPM-14S1(PM-14S1SE)を使った、バイアンプドライブやマルチチャンネルシステムの構築など、柔軟なシステムアップが可能です。
コンスタント・カレントフィードバック・フォノイコライザー(MM/MC対応)
従来のNFB型、CR型の課題を克服したマランツオリジナルの「コンスタント・カレント・フィードバック・フォノイコライザー」を搭載。一般的なNFB型フォノイコライザーはRIAA特性を得るために高い周波数には深く、低い周波数には浅く負帰還をかけるため、帯域によって帰還量が不均一となり音質が変化するという問題があります。コンスタント・カレントフィードバック・フォノイコライザーではオープン・ループ時の周波数特性をRIAAカーブとし、CR型のRIAAネットワークを介して帰還をかけることで負帰還量を全帯域で一定にしました。その結果、低域から高域までサウンドキャラクターが変化しない理想的なフォノイコライザーを実現しました。
フルディスクリート・V/Iサーボ・パワーアンプブロック
パワーアンプには上級機PM-11S3と同様に、高い安定度を誇るV/Iサーボ方式の電流帰還型回路を採用。入力回路とDCサーボ回路にはHDAM®-SA3回路を用い、オペアンプを排したフルディスクリート構成により、ハイスピード化を徹底しています。また、位相補償回路のコンデンサーには、PM-11S3にも使われている純銅箔とPPS樹脂を用いた高音質フィルムコンデンサー「ブルースターキャップ」を使用しています。回路方式やパーツのクオリティに加え、基板のレイアウト、信号ラインの最短化と並行配置、そしてアースラインに至るまで徹底してこだわった設計により、マランツが一貫してこだわり続けている高い瞬時電流供給能力を獲得。インピーダンスの低い現代のスピーカーを存分に駆動します。
電源トランスには1.5mm厚のアルミケースとケース内に配したコアリングによる二重シールド構造の大型トロイダルトランスを搭載しました。また、巻線には、このクラスでは初となるPM-11S3同様のOFCを用い、エネルギー感の向上を図りました。ブロックコンデンサーには、ニチコン製のPM-14S1SE専用品を採用。余裕のある電源供給によりスピーカー駆動力を向上させるために、容量をPM-14S1の15,000μF × 2から20,000μF × 2にアップ。内部構造は3分割巻構造とし、大容量と高速な電源供給能力を両立させています。そして、ブリッジダイオードに容量が20Aの大容量パーツを用いることにより電源インピーダンスを下げ、瞬発力を向上させています。
銅削り出しスピーカーターミナル「SPKT-100」
PM-11S3でも使用されたコア部の素材に銅を用いたマランツオリジナルスピーカー端子「SPKT-100」を装備しています。銅は、銀に次ぐ極めて高い電気導電性を持ち、再生音に力強さと安定感をもたらします。コア部には金メッキを施し、経年変化による音質の劣化を防止しています。
CD、PHONO入力端子には真鍮削り出しのピンジャックを採用。大型プラグの着脱が行いやすいように端子の間隔を広くとっています。また、全ての音声入出力端子は経年劣化を防止する金メッキ処理を施されており、長期にわたる高品位な接続を実現します。
PM-11S3と同様に液晶ディスプレイを採用。蛍光表示管に比べ、駆動電力が小さく、輻射ノイズも格段に少ないため、音質への影響が極めて小さくなっています。さらに、ディスプレイ用の電源ラインに大容量コンデンサーを入れることでノイズフィルターを構成し、他の回路への影響を徹底的に抑えています。また、この液晶パネルは、コントラストが高く、視野角も広いため視認性にも優れています。ポートホール内部のカラーリングをブラックにすることでより精悍な印象を演出しています。
- パワーアンプダイレクト入力
- プリアウトダブルレイヤードシャーシ
- ディスプレイオフイルミネーションオフ
- トーンコントロール(Bass ± 10dB、Treble ± 10dB)
- 左右バランスコントロールヘッドホン出力
- CDプレーヤーの基本操作も可能なリモコンリ
- モートコントロール端子
- オートスタンバイ機能(30分)
- 着脱式電源コード