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シンコーミュージックエンタテインメント THE DIG Specia Issue -The Beatles CD Edition-

  MUSIC THEATER featuring Masamichi Sugi
杉 真理
 
     
  最新技術で音やエネルギーを再生する
それこそがビートルズらしい聴き方
 



  杉 真理さんの「ビートルズ熟知度」は相当なもの。
その氏にマランツ、B&Wのシステムで聴き慣れたアルバムを改めて聴いていただく。
 
     
 

THE DIG Special Issue - The Beatles CD Edition -
シンコーミュージックエンタテインメント
インタヴュー/文◎大塚康一 撮影◎小嶋秀雄

 
     
 
ロンドンのアビイ・ロード・スタジオはこのスタジオで録音されたビートルズの同名アルバムによって世界的に知られ
ている。だが実際はこのアルバムに因んでスタジオの方が改名したのだ(元々の名称はEMIレコーディング・スタジオ)。史上最高のバンドと世界最高峰のスタジオの深いつながりが判ろうというものだが、同じくオーディオ通の間で有名な事実がある。このスタジオで現在使われている数十台ものモニター・スピーカーが、B&W社製ということだ。そして、日本でB&Wとベスト・マッチのタッグを組んでいるのが、これまた屈指の名門ブランド、マランツということも。
 大のビートルズ・フリークである杉真理さんに聴いて頂くのは、両社の製品で構成されたベーシックかつハイレベルなシステム。スピーカーは、コンパクトなブックシェルフ型ながら生産が追いつかないほど
  Photo01
の大人気というB&WのCM5。これを鳴らすのは、マランツの誇る高級機の技術を音楽ファンのために凝縮したスーパーオーディオCD/CDプレーヤーSA8003プリメインアンプPM8003である。さらに、もうひとつサプライズがあるのだが、それは後述しよう。
 
 
     
『リボルバー』、『ザ・ビートルズ』
  東京・恵比寿のマランツ試聴室で、杉さんはビートルズの『リボルバー』や『ザ・ビートルズ』などから数曲ずつ立て続けに聴いた。

  かっこいい!(笑) やっぱりビートルズは凄いなっていうのが、このシステムで聴いて改めて思いましたね。
今の主流のステレオ・サウンドじゃなくて、昔はチャンネルがないんで左右に振り分けたりしてた。『ホワイト・アルバム』ぐらいまでは4chじゃないですか。それだからこそ、今はないような定位とか、世界観が出て、現実感がないです。その代わり魔法があるんです。凄いリアルなんだけど、マジカルな感じが、凄く説得力があるなあと感じました。で、いくつか思ったことがあるんですけど。あの、今回このシステムで聴いて、凄いパーカッションがよく判って。ビートルズって結構パーカッションを肝で使ってるグループじゃないですか。〈トモロウ・ネヴァー・ノウズ〉のタンバリンが、ああいう風に入ってたのかって、初めて発見しました

  パーカッションの音が明瞭に聴こえるのは、オーディオ用語でトランジェント(過渡)特性が良い、例えばバシッと出るべき音が出るという優れた性能の証でもある。

  (このシステムの音質は)もう素晴らしいと思います。
大抵、音の分離が良くなったり聴き取りやすくなると、全体像としてのエネルギー感が落ちるんですよ。それがなくて、一個一個の音が聴き取れるし、固まりは固まりで出てくる感じですね

  CM5は、165mmのケブラー・コーン・バス/ミッドレンジ・ドライバーと、高音域を鮮明に再生できるノーティラス・チューブ搭載アルミニウムドーム・トゥイーターを採用している。また、SA8003とPM8003は、元々丈夫なシャーシにガラス繊維強化レジン製曲面パネルなど異なる材質を組み合わせた構造により、不要な振動を吸収しつつ再生音を飛躍的に向上させる“M1デザイン”が特長だ。つまり最新鋭の機材であり、厳密に言えば、ビートルズのアルバムが作られた時代とは違う音と解釈できなくもない。

  でもまあ、ビートルズって常に最新テクノロジーを受け入れてたじゃないですか。それも流行りだからというだけじゃなく、ちゃんと吟味して新しいものを採り入れてた。もしビートルズの4人が居たら、やっぱり今の良い音で聴きたいと思うんじゃないかな。昔のアナログで聴くのも、それはそれで価値があると思いますが、最新技術で自分たちの音やエネルギーをどう再生するかというのが、ビートルズらしい聴き方だと僕は思うんですよね

『ラヴ』のDVDオーディオ版をユニバーサルプレーヤーで聴く
 
ここで別の試聴室へ移動。アルバム『ラヴ』(Special Edition)には、DVDオーディオ音声を収録したディスクもある
  が、それを本格的な5.1chシステムで聴いてもらおうというわけである。
 ちなみにDVDオーディオとは、記録容量がCDの約7倍あるDVDディスクに、192kHz / 24bitの2chあるいは96kHz/24bitの5.1chといった、CD(44.1kHz/16bit)を遥かに超える高音質で音声のみを収録したメディアだ。
 ここで登場したのが、先ほどのサプライズ、マランツのユニバーサルプレーヤーUD9004だ。価格も50万円以上と世界最高だが、DVDやCDはもちろん、SACD、DVDオーディオ、そしてブルーレイなど、ほとんどあらゆるディスクを高音質&高画質で再生できる最高級機である。

  「良いですねえ。また全然違いますね。観客というよりは、ビートルズ側に行った感じがしますね。特に〈オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ〉なんかは、あのスタジオの中に入って、一緒に居るミック・ジャガーの立場みたいな感じ(笑)。後ろの方から弦が聴こえて来たり、こういう聴き方もありというか、今だからこそできるということで、とっても楽しいと思います」

   世界最高という形容詞は、あまり頻繁に使うものではない。しかし、それにふさわしいバンド、スタジオ、オーディオが、そこには確かに存在した。
 
     
  今回使用したソフト  
 
     
REVOLVER White Alubam LOVE
「リボルバー」
TOCP-71007
(EMI)
「ザ・ビートルズ」
TOCP-71010 - 11
(EMI)

「ラヴ」
TOCP-70200
(EMI)

     
 
  今回使用したシステム  
 
       
  ステレオ プリメイン アンプ PM8003 希望小売価格: 94,500円(税込)  
  スーパーオーディオCDプレーヤー SA8003 希望小売価格: 94,500円(税込)  
  スーパーオーディオCD / ブルーレイディスク
プレーヤー UD9004
希望小売価格:577,500円(税込)  
       
  スピーカー Bowers & Wilkins CM5 希望小売価格:
176,000円(ピアノ・ブラック、税込、2本1組)、
160,000円(ローズナット / ウェンジ、税込、2本1組)